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季節を追いかけたエピソードを綴っています

【北アルプス4泊5日大縦走】笠ヶ岳、山頂から見る煌めく雲海、秋の命が輝く青空紅葉の山旅【最終編】


2015年9月23日(水)~27日(日)

北アルプスをテントを担いで、4泊5日で縦走してきました。
本記事では4~5日目の様子をお届けいたします。

笠ヶ岳の感想としては急登がえげつない。そして下山に使用した笠新道は鬼畜。とにかく辛かったです。でも5日間の中では一番天気に恵まれた山旅になったと思います。


4日目に笠ヶ岳に登頂した後、5日目は笠新道を使用しての下山。4時間にも及ぶ下山で精神力、体力、筋力を根こそぎ剥がされた艱難辛苦の山旅の始まりです。

それでは記録をどうぞ。

9月26日(土)-4日目


三俣山荘に素泊まりした2日間、布団でぬくぬくと休んでいたため体力は万全に回復。天気予報を確認しても、午後から晴れる様子なので、ここぞとばかりに出発の準備をします。


嫌いになるほどたくさん食べてきたフリーズドライ。もはや早く消化したい思いで、一気に2人前を平らげます。味は美味しいし、お腹も膨れるんだけど、なんだか満足感は薄いフリーズドライです。


2日間お世話になった三俣山荘に別れを告げました。2日間の間に仲良くなった仲間も、それぞれの山旅をスタートさせていきます。槍ヶ岳に行くものもあれば、裏銀座方面へ行くものもいます。僕は笠ヶ岳まで歩きます。


そんな4日目の行程はこんな感じ。笠ヶ岳まで一気に南下して、北アルプス南部へ足を踏み入れます。


外は依然ガスに覆われていますが、遠くから神々しい光が届きます。早いとこ天気回復してほしいものです。


双六岳方面へ歩を進めていると、足元はきれいに色づいています。北アルプスの紅葉もまた味があります。


7:43。三俣峠。縦走二日目に三俣蓮華岳のピークは踏んだものの、雨風がすごかったので、この日寄ろうかとも思いましたが、また来れば良いやということでこの日はスルーすることに。


ライチョウが出てきそうな天気ですが、この5日間でライチョウを見かけることはありませんでした。


ふんわりとガスが浮き上がっていって、少しずつ周りの景色が見えるようになってきました。



高気圧頑張れ!と思いつつも、どうせ午後には晴れるんだからと思って、この間に進んでおく作戦。


良く分からないけど、枯れた植物。


うほっ。キレイやんけ。天気がだめでも、楽しめる山肌。




北アルプスの山奥、こんなに素晴らしい景色が広がっていたんですね。初めて踏み入れた北ア北部でしたが、今度は快晴の下歩いてみたいものです。


三俣山荘でお世話になったおじさんに追い付きました。このおじさんは、小さいころから山登りを趣味としていて、50年ぐらい登っているそうです。いくつになっても楽しめる趣味があるっていいもんですね。飽きっぽい僕も見習わなきゃ。そんなおじさんが撮っていた風景はこちら。


んー。生唾ものです。急峻な山に沿うようにして色づく山肌。迫力が違います。


振り返れば鷲羽岳がこんもりと見えました。そして先ほどまでウヨウヨしていたガスが空高く昇っていき、いつの間にか消えていました。意外と早く天候回復してくれそうです。


双六岳の紅葉。このあたりはあまりにキレイで写真ばっかり撮っていて全然進めなかったっけな。


あ!青空や!!うれしいーー!!


鷲羽岳かっけー!!今回はパスして笠ヶ岳に来てしまいましたが、この日雲ノ平周回に充てて、翌日に新穂高温泉まで下山するのもアリだったなぁとも思いました。


双六岳と鷲羽岳。迫力満点です。


水晶岳には依然雲がまとわりついていますが、あと数十分もすれば取り払われそうです。三俣山荘で出会った仲間の中には、鷲羽・水晶に登りに行ったメンバーもいたので、いい思いが出来ていると思うと嬉しくなりました。


いつの日か鷲羽岳に再チャレンジできる日を願って。


槍ヶ岳はいつも通りそこにいました。左側の大きなピークは大天井岳でしょうか。表銀座は歩いたことがないので分かりませんが、位置的にはそんな感じな気がします。


でも遠くに見える稜線は、間違いなく表銀座です。あそこもいつの日か歩いてみたいものです。


槍ヶ岳と穂高連峰も見えますが、振り返れば・・・


鷲羽岳かっこよすぎやろ。。なんやこれ。。ここは登らなければならない山ですわ。


9:07。双六岳と巻き道の分岐に到着。もう少しで双六小屋に着きます。


いよいよ北ア南部に足を踏み入れます。まだ歩き始めて少ししか経っていないので元気モリモリです。


双六小屋はガクっと下ったところにあります。そして下った先にあるのが西鎌尾根。槍ヶ岳に通ずる道です。


9:38。ということで、双六小屋に到着。水場で補給します。


西鎌尾根を見上げることのできる場所です。ものすごい坂ですね。。


とりあえずお腹が空いたのでラーメンで補給。フリーズドライよりは美味しいです笑。


ここ双六小屋も鷲羽岳の最高の展望台です。迫力ありすぎぃぃ!


ラーメンを食べ終わったので、更に南下します。こちらが双六小屋のテント場。

そういえばさっきのおじさんが、昔ここのテント場で(トイレが整備されていない時期だったのかもしれないけど)「みんな立ちショ〇しまくりだったから、テント場はものすごい汚かった」とか言ってたな。今は大丈夫だと思いますけど、50年も登山してるとそんなこともわかってしまうもんなんですね。


ここの沼?池?も、ものすごい汚かったって言ってました。


でもここのテント場はいつの日か使ってみたいスポットでした。また来てみたいものです。


遠くにおにぎりの先端を捉えました。笠ヶ岳。あそこまで歩くのか。。遠いな。。


そしてきれいに色づく山肌。いろんな色があちこちに点在しているから、パレットみたいです。


東側には槍ヶ岳。雲の演出により、槍の穂先の鋭さが倍増しているように見えます。


鷲羽岳も遠くなってしまいました。また来る日まで、バイバイ。


これから歩いていく尾根。東側からの雲の勢力を頑張って食い止めている図。


11:33。弓折岳分岐到着。


弓折乗越というそうです。


岩にペンキで道案内が書いてありました。この岩、動かされたら終わりじゃね?


槍ヶ岳。ここにもいつの日か登れる日が来るんでしょうか。。日本第5位の標高にして、北アルプスの王者。僕にはまだまだ修行が足りないと思われますので、来るべき時に登りたいと思っています。



雲が虎視眈々と稜線を覆い尽くす瞬間を狙っているようです。ソロで歩いたことのない道を歩くのはやはり怖いので、早めに安全なところまで行ってしまいたいものです。



でも、なかなか来ることのできるエリアでもないし、、そう思うとシャッターを押す指が止まらないぃ。カメラのバッテリーはすでに2つ目に突入しているので、残りの電池を気にしながら写真を撮らなきゃいけないのは、めんどくさかったです。


右側が切れ落ちた稜線。風に注意しながらゆっくり通過します。



ドラゴンボールの世界観みたいな場所。4日目にしてはっきりと見える青空に嬉しいばかりです。この後、ここの急登にヒィヒィ言わされますが。


歩いてきた稜線を振り返る。たぶん、大ノマ岳とか秩父平とかそのあたりだと思います。


すげぇぇ。ありのままの自然って感じです。こんな大きな山塊を歩いている、いや歩かせてもらっている。感謝ですね。


ん?あれは1日目に登った薬師岳。なんだかずっと前のことのように思えます。


ぽつぽつと穴の開いた雲海。


抜戸岳まで、頑張って登り詰めていきます。なだらかに見えますが、既に7時間以上歩いてきた身体には堪える坂。


槍穂。


穂高連峰。すげぇなこれ。こんなとこ登れるんかいな。


14:40。おにぎりの笠ヶ岳を捉えました。


14:55。抜戸岳に到着。ここから見る笠ヶ岳は素晴らしい!!


標識にも笠ヶ岳の文字が!いよいよ迫ってきたー!


ここから笠ヶ岳山頂までは約70分。やせた尾根を歩いていきます。雲の攻めと稜線の守りのせめぎ合い。


一瞬、ガスに包まれるが・・・


これはこれでまた味がある一枚が撮れた。この4人衆は若くて僕なんかよりもパワフルな年代でしたので、ガンガン歩いていきました。若いっていいなぁ。


15:59。笠ヶ岳のテント場に到着。受付は笠ヶ岳山荘でしなければいけないので、さらに10分登る。コレが一番辛かった笑。



笠ヶ岳山荘に到着。薬師岳山荘のときも思ったけど、こんなところによく建てたもんです。


山頂付近はガレていますので、足の置き場に注意です。


そして、、、


16:29。笠ヶ岳登頂


山頂からは、芸術家が描いた絵画のような青空と雲が広がっていました。


10時間近く登ってきて、最後の急登にヒィヒィ言わされて、最後にはこのご褒美。。笠ヶ岳やるやん。


ステッキも頑張ってついてきてくれました。


いや、、マジですげぇ。。雲がなければ山並みや街並みを見ることが出来たのかもしれませんが、この雲海は素直に感動した。


東側には穂高。日本第3位の標高を誇る高潔なる山。ここにもいつの日か登りに来れたらいいな。


笠ヶ岳マジでありがとう。


陽が徐々に沈み始めましたので、テント場に戻ってゆっくり休むことにします。


土曜日にも関わらずそこまでテントも多くなかったので、快適に過ごせそうです。



そしてテント場に向かう途中、ブロッケン現象が。こんなにはっきり見えたのは初めてなのでビックリ!やっぱり笠ヶ岳はすごい山や!


テントに潜って夜ご飯を食べます。月がぽっかりと浮かんでいました。標高2,800mから見る月は、少し大きく見えた気がしました。

翌日は鬼畜なことで名が通っている「笠新道」を使用しての下山です。ゆっくりと寝袋にくるまって寝たのでした。

 

9月27日(日)-5日目


5:49。この日は下山するだけなので、ゆっくりと起きました。下界の雲は良いにしても、上空にも雲。この日、天気は下り坂なんだと分かりました。


なんだか今にも雨が降りそうな天気なので、そそくさと朝ご飯を食べて下山することにします。


この日もフリーズドライの朝ご飯を食べたわけですが、5日目にして口内炎が出来ていることに気付く。やはりフリーズドライでは栄養面からもエネルギー面からも不足していると思われました。

フリーズドライは軽いから長期間のテント泊で持ち歩くには悪くないと思うけど、そればかりに頼るのも良くないなぁと痛感した5日間でした。


7:30。テントを畳んでいざ出発です。


ちなみにこの日のプランはこんな感じ。正気の沙汰ではない笠新道を下山道に選択。下山先は新穂高温泉です。

ちなみに先に答えを言っておきますと、縦走5日目にこの笠新道を使用したのは間違いでした。少なくとも僕の体力では。瀕死ぎりぎりまで追い込まれたので、マジで。


どんどん追い抜かれていく始末です。5日間お風呂に入れなかったことも、体力維持に大きく影響していると思います。


穂高連峰に別れを告げます。また来るぜ。


笠新道は何が鬼畜なのかと言うと景色が4時間変わらない。さっきも通ったような道が永遠と繰り返される。そして何より傾斜がヤバイ。


一歩踏み出すごとに、肩、腰、足に重いテント泊装備がめり込んできて、踏ん張る力をあっさりと削っていきます。この4時間はホンマ地獄だったわ。。最後は太もももふくらはぎも、身体の細部の筋肉何もかも剥ぎ取られ、4時間戦い抜きました。


もう二度とこの笠新道は僕は使わないと思います。それぐらいキツかった。。写真が全然ないことがそれを証明しています。


完敗です。


このまま寝てしまいたいぐらい疲労困憊でしたが、さらに1時間の林道を歩かなければ新穂高温泉には到着できませんので、プルプルと震える足を奮い立たせて、超牛歩で歩いていきます。


11:25。新穂高温泉到着。


もう歩かなくていいんだー!という安堵感が噴き出してきて、さらに疲労感を倍増させてきます。

とにもかくにも無事に下山できた喜びで、「お風呂に入りたい」「かつ丼食べたい」「カレー食べたい」「アイス食べたい」「ビール飲みたい」と様々な欲求があふれ出てきましたが、まずは。


アイス。うんまー。5日ぶりの冷たいスイーツ。


ビール。うんまー。キンキンに冷えたビール。犯罪や。マジで捕まる。


カツ定食。うんまー。ごはん何倍でもイケルわ。というかイッってたわ。この後新穂高温泉からバスに乗り、平湯温泉まで移動。


平湯温泉では「ひらゆの森」で5日ぶりの入浴。またしても大声でイッってしまいました。ホント気持ちよくて白目剥いてヨダレだらだら垂らしてたと思う。


この後平湯温泉から松本までバスで移動して、松本からは電車あずさで東京へ帰ったのでした。

怒涛の5日間が終わりを迎えたのでありました。

 

 

北アルプス縦走を終えて


楽しかったけど、辛かった。

辛かったけど、楽しかった。

どちらも間違ってはいませんが、僕個人として後者の方が表現として合っている気がします。

いろんなピークを踏みながら、移り変わる景色を眺めて、季節を感じて。そして、そこには歩くことでしか到達できない場所があるわけです。

僕は人よりも体力や技術があるわけでもないし、山の知識や経験も未熟ですが、少しでも読んでくださった方々の参考になれば幸いです。

 


今回、プランから漏れてしまった雲ノ平周辺については、また訪れるつもりです。今度こそ、快晴の下、気持ちよく日本最後の秘境を歩くことが出来たらいいなぁと思っています。

 

読んでくださってありがとうございました。

北アルプスありがとう。

 

北アルプスの地図はこちら↓

山と高原地図 日本アルプス総図 2017 (登山地図 | マップル)

山と高原地図 日本アルプス総図 2017 (登山地図 | マップル)