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季節を追いかけたエピソードを綴っています

【巻機山】長く恋い焦がれていた女性的な山へ、錦秋に輝く黄金色の稜線を求める上信越第3弾の山旅

登山 上信越 日帰り登山 日本百名山 紅葉


2015年10月12日(月)
巻機山(まきはたやま)に登ってきました。標高は1,967mです。
この週末は雨飾山越後駒ケ岳と登ってきましたが、この巻機山が上信越を締めくくる3座目となります。
巻機山には実は強い思い入れがあり、2年前からずっと登ってみたかった山であります。

実際に登ってみて、期待に違わぬ秀峰であることをしみじみと感じ、大好きな山の一つになりました。
広く、そして優しい姿を見せた巻機山の記録です。


約5年前。とある居酒屋でふと目に止まった日本酒「巻機」。普段日本酒なんて飲まないですが、名前がかっこよくて、なんとなーく「機織り機」っぽいな、どんな酒なんだろうと思い頼んだらその美味しさにびっくり。
この日以来、居酒屋に行くたびにまず日本酒のメニューに「巻機」がないか探すようになりました。でも、巻機に出会うことはできませんでした。
数年後、本格的に山に登るようになって、「巻機山」という山があることを知り、「あれ?あの時の日本酒の山だ。どんな山なんだろう」とずっと気になっていたのでした。
「居酒屋に置いてないのであれば、実際に登りに行って買って来ればいっか」という思考回路により、巻機突撃作戦が頭の中で膨らんでいったのです。


2014年10月。
巻機山に初めて登りに行きました。どんな山なのかこの目で確かめに来ましたが、あいにくの空模様により雨まで降ってきて、6合目付近であえなく撤退。
なかなかに来ることのできる場所ではないためにとても残念でしたが、巻機突撃作戦は無残にも散ったのです。

そして撃沈から1年後の2015年10月12日(月)。
リベンジを果たす時がやってきたのです-----。


5:41。巻機山の主要登山口である桜坂駐車場に到着し、そそくさと準備して出発です。今回の同行者は越後駒ケ岳に続いて金子氏とゆきんこ氏です。

ちなみに「巻機山ってどこにあんねん」とギモンを持つ方へ、恒例の雑なペイントでご紹介。だいぶ日本地図が捻じ曲げられていますが、こんな感じです。異論は認めます。

まだ日の光が十分届かない時間なので写真がブレブレです。

前日に降っていた雨で足元が若干ぬめぬめしていました。滑りやすいので注意しながら歩いていきます。

ちなみに本日のコースをご紹介。ピンクが往路、青が復路。完全なるピストンです。標高差1,200mということで上信越3座の中では一番タフな山になります。ちなみに地図には駐車場に水場マークがありましたが、発見できませんでした。

6:22。登り始めて30分程度経ちました。前年も6合目付近までは登っているので、だいたいどんな感じか薄く記憶が残っていました。

振り返れば遠くの山並みに朝日が照らされていました。こちらは樹林帯なのでその恩恵を受けることはまだできません。

はやくポカポカ陽気で歩きたいぜ。。朝早いし樹林帯だし、ひんやりとした空気が斜面を下っていきます。

黄色へ変身する途中の葉っぱなども見つけながら、そろそろ麓まで紅葉が下りてくるなぁとも感じました。

6:51。5合目に到着。コースタイムは1時間半なので、20分巻いていることになります。少し甘めに見積もられているコースタイムかもしれません。

新潟と群馬の境にも槍ヶ岳みたいな山があるんですね。なんて山かは知らないけど。

全体的に緑色が少なくなってきて、黄色が目立つようになりました。

しかし陽の光が入らない斜面であるため、イマイチ盛り上がらない時間が続きます。僕が恋い焦がれていた巻機山はきっとこんなはずじゃない!!もっとすごいはず!!と言い聞かせ登っていきます。


「ここさっきも通ったんじゃね?」という登山あるあるな景色をひたすらに登っていく事になります。「ねぇ、巻機山っていい山なんだよね…?」と疑心暗鬼になり始める。





ゆきんこ氏も盛り上がりに欠ける登山道に辟易しながら、だらだらと歩き続けます。僕が「雑誌で見たことのある巻機山はこんなはずじゃないんだ…」と2人に話しかけてなだめていると、、

お?

おおお??

青空ちゃーーーん!!!!

そうそう!!やっぱ陽の光って大事やで!!一気にテンションが上がる3人。まったく現金なやつらです。

ゆきんこ氏の足取りも3割引き程度に軽くなった模様。

太陽の力と紅葉のヒートアップにより、一歩踏み出す力が湧き上がってきました。


照らされた朝日によって、木々の色合いが3割増しに濃く見えます。黄色だけではなく、鮮やかな赤まで見えるようになってきました。

8:16。後ろを振り返れば何の山なのかはさっぱり分かりませんが、キレイな山並みが何重にも重なっているのを確認できました。

これから僕らが登っていく登山道も、ようやく樹林帯を抜けたためにきれいに上部まで見渡すことが出来るようになってきました。

ゆきんこ氏は明らかに登山開始時よりも体力が増えているように感じました。

僕も人のこと言えないか。

さぁ、行こうじゃないか。長年行きたくて仕方なかった巻機のゴールへ会いに行こうじゃないか。


振り返れば山脈、見上げれば紅葉。最高かよ。


いったいどの方角なのかさっぱり覚えていませんが、恐ろしい紅葉が巻機山を包んでいることが分かります。


「きれいだ」。それしか表現できる言葉を持ち合わせていない自分が悲しいですわ。

やっぱり巻機山はすげぇ山だったんだ…!!僕の見る目は間違っていなかった…!!

金子氏の謎のポーズ。金子のKかな。

ゆきんこ氏は巻機山の標高差とコースタイムに若干ビビッておりましたが、越後駒ケ岳登れたんだから、大丈夫だろうに。

はあああ、、エロすぎるわ。。巻機山。

9:07。乱暴に転がっている八合目に到着。歩き始めて3時間以上経過しています。なかなかタフな山であります。

「巻機」を担いで巻機山に登る。これが夢でした。ちなみに新潟と言えば笹団子ですよね。ここらで笹団子を食べてエネルギー補給しました。(巻機は飲んでいませんのでご安心を)

展望が一気に開けて、巻機山の代名詞ともいえる緩やかな優しい山容を目にするとが出来ます。

2015年は紅葉の当たり年だったんではないかと個人的には思っています。どの山に行ってもとてもキレイだった。一方、2016年は紅葉が例年のそれ以下だったように思っています。

ゆきんこ氏にストックを2本とも貸し与えています。標高差的にも厳しい山なので、登る場合には体調やコンディションと相談して無理しないようにしましょうね。

この丸みを帯びた山容は、どことなく山形の月山に似ています。月山はロープウェイがあるため、簡単に登ることが出来ますのでお勧めの山です。

9:44。9合目であるニセ巻機山に到着。ハロウィンをモチーフにしたパンプキンを持って歩いていたら、淑女の方々に「あら、それかわいいわね、私に貸してちょうだい、写真撮りたいわ」と言われました。100均の安いやつですいません。。

いよいよ目の前に現れたピークを見上げ、4時間歩いてきた達成感がじわじわと込み上げてきます。

この木道がとても歩きやすく、また、山頂へ続くビクトリーロード感があって、たまりません。

パンプキン、絵になるけど、歩くときは邪魔なのでしまいましょうね。

地図にテント場は記載されていませんが、テントを張っている方もいらっしゃいました。こんなところで夜を明かすとか、ロマンありすぎませんか。

9:52。巻機山避難小屋到着。ここには自転車式のトイレもあります。

歩いてきた木道を振り返り、

これから歩く道を見据える。

金子氏とゆきんこ氏が左手前に見えますが、そこから右上に伸びる道を登っていくと頂上に着きます。

織姫ノ池に映る逆さ巻機山。風も弱めだったため、きれいに見ることが出来ました。

振り返れば歩いてきた道。

ここの眺めが一番好きだったかなぁ。やっぱり自分の足で歩いてきた道を見ることが出来るというのは、いいもんです。
そして、、

10:31。巻機山登頂。ようやく立ちたかったピークを踏むことが出来ました。めっちゃ嬉しい。

この日のランチは、前日に新潟駅で買っておいた具材で、ラーメンを作ります。

一応長岡ラーメンを目指して作ってみました。地産地消に少しでも貢献できたかな?

遠くには2日前に登った越後駒ケ岳(写真右側のピーク)と思われる山塊が見えました。左側は八海山かな?

ご飯を食べていたらヘリコプターがブンブン飛んでいました。誰か救助要請したのでしょうか。
ご飯を食べ終わって、帰りのコースタイムを確認しようと地図を見ていたら、異変に気づきました。どうやらピークはここではないらしく、さらに10分程度奥に歩いていったところにあるようです。正式なピークを踏まずに下山するところだったぜ。

ということで、12:11。こちらが巻機山の正式な山頂のようです。ケルンが積んであるだけで標識もありません。寂しすぎやしませんかね。。

無事に登頂で来た喜びの集合写真も撮ったところで、ハイスピードで下山を開始します。いかんせんこの日中に東京に戻らねばなりません。

午前中と比べて、かなり雲が多くなってきましたが、それでもこの眺望は素晴らしい。上信越3座巡りを締めくくるに相応しい山です。

ゆきんこ氏を先に歩かせて、後ろから励ます体制で下山します。




巻機山避難小屋の内観はとてもきれいです。ここなら落ち着いて寝れそうですね。

トイレ休憩を挟んだ後、ガツガツ下山します。ゆきんこ氏の荷物は男性陣で分担して持つことにしました。

展望が開けているうちは、下山も楽しいものです。同じルートとピストンですが、全く違う景色が広がっているから、モチベーション的にもまだまだ余裕です。

越後駒ケ岳で足腰を慣らしておいたせいか、ゆきんこ氏もコンディションは良さそうだったので、なんとか下山の目標時間にもギリギリ間に合いそう。

こんな感じでゆきんこ氏のザックを担いでいます。すれ違う淑女の方々には笑われましたが。。

だいぶ割愛しましたが、15:09。なんとか巻機山下山完了。1年前は絶望を写していた看板も、この日ばかりは輝いて見えました。

車を飛ばして、再び華の湯で汗をささっと流して、長岡駅にレンタカーを返却しました。発車ギリギリになんとか新幹線に飛び乗る事に成功。焦っていたため、帰りの写真が少なくなってしまったことが残念。

帰りの新幹線では3座制覇を祝して大好きなサッポロビールで乾杯。

ご当地弁当を夕食にして、優雅に東京の帰路へと着きました。


約5年前に初めて耳にした「巻機」という言葉。
登山に興味を持ち始めて、「巻機山」という山があることを知り、どんな山なのか登ってみたくなった。
2014年に登りに来て、敗退してからさらに1年後。ようやく足を踏み入れてみたら、疑いの余地のないとんでもない名峰であることを自分の足で実感しました。


タフな標高差の裏側に兼ねる優しい稜線は、女性の心強さとたおやかさの両面を表しているようでした。


煌びやかな着物を纏って、機を織っている女性にあなたも会いに行きませんか。

 

巻機山の本物の地図はこちら↓

山と高原地図 越後三山 平ヶ岳・巻機山 2016 (登山地図 | マップル)

山と高原地図 越後三山 平ヶ岳・巻機山 2016 (登山地図 | マップル)