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季節を追いかけたエピソードを綴っています

【佐渡島】最高峰の金北山へ伸びる果てなき稜線と、海が織りなす春の大佐渡縦走2日目の山旅

2016年4月25日(月)
佐渡島を旅した3日目の記録です。
1日目の記録はこちら。

map.erokuma.pink
2日目の記録はこちら。

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最終日となるこの日は、ドンデン山荘を出発し、佐渡島最高峰である金北山(きんぽくさん)を目指します。
両側が海に挟まれて伸びる稜線を歩いてみて、まるで鳥になって空を飛んでいるような、そんな感覚を味わいました。
快晴無風の登山日和に歩いた大佐渡縦走の始まりです。

5時12分。ドンデン山荘からおはようございます。日本海の向こう側にある本州方面から登る朝日をゲット。


西側に目をやると、今日歩く予定の大佐渡山脈が目の前にドーンと見えます。

本当は朝食が6時半から食べれるのですが、朝早めに出発したかったので、おにぎりに変更してもらいました。一つだけパクついて出発です。

5時30分。金北山縦走路まで戻ってきました。ドンデン山荘から縦走する場合、昨日通った舗装道をもう一度通る必要があります。

ルートは昨日の地図で復習しましょう。2日目は青色ルートを歩いていきます。

アタック開始。足元の雪がひんやりとしていて、気持ちを引き締めてくれます。


途中に名もなき沼があるのですが、謎のネバネバの物体が枝にまとわりついていました。これも粘土なのでしょうか。

5時52分。アオネバ十字路まで戻ってきました。ここまで昨日歩いたところなので、ここから先は未知です。まずはマトネを目指します。
日の光が僕の眠い身体を起こしてくれます。たっぷり寝てるんだけどね。

アマナがぽつんと咲いていました。日が当たればもう少し元気になるかな。
カタクリロード。日が当たらないせいか、下を向いていて色も少し暗め。
彼らはまだ眠っているようですね。僕も眠いです。
歩き始めて1時間ちょっと。この先にどんな展望が待っているのか。
6時37分。マトネに到着。そして南に目をやると、、
縦走路、待ちに待ったビクトリーロードの始まりです。
金北山の頂上にはものものしい建物が建っているのが見えます。詳細は後程。
マトネでもう一つのおにぎりをパクついたり、お菓子を食べたりして、小休憩をとりました。

東側には両津港が見えました。


こんな贅沢な稜線を歩けるなんて、幸せそのもの。一気に目が覚めました。

ゆきんこ氏もまんざらではない様子。
春霞なのか、PM2.5なのか、黄砂なのか、白い薄い膜が空中を覆っていました。


日の光が多く差し込んでカタクリも少し元気になってきました。
楽園稜線スタート。この先どんな天国が待ち受けているのか。
アラヒゲヒョウタンボクと思われる。
何も書いていない標識。自由にカスタマイズしていいのかしら。
7時09分。石花越分岐。石花登山口から登るルートとは、ここで合流するようです。


ところどころ雪が溶けきらない雪渓が出始めました。アイゼンを付けるほどではないです。


振り返れば先ほど休憩したマトネが見えました。


霞はあるものの、ドピーカンで気分は最高潮。風もなく、快適に歩けています。


再びカタクリロード。稜線に出たり、背丈ほどの藪を歩いたりを繰り返します。


遠くには両津港が見えます。写真には写っていませんが、右側にも海が広がっています。


7時26分。小股沢のコル。軽く水を飲んで再出発。


実は佐渡にはずいぶん前から行きたい気持ちはあったけど、雪山をやらない僕にとっては雪解けの具合だけが心配でした。そこで佐渡トレッキング協議会ドンデン山荘に電話をして、例年より積雪がだいぶ少ないこと、花も咲き始めていることなどを確認していました。


何より決め手だったのは、4月23日(土)、つまり僕の歩いた2日前に佐渡トレッキング協議会が縦走ルートをパトロールして、雪のステップを作ってくれたり、ピンクテープをメンテナンスするという情報を得たからでした。


ご覧のとおり真新しいピンクテープを難なく見つけることが出来ました。佐渡トレッキング協議会の方々、ありがとうございます。


遠くには金北山。あそこだけ風格が違う。まだまだ遠い気がするけど、本当に着くのだろうか。


左奥に両津港を眺めながらザレた稜線をお散歩。無風で快適すぎて何も言えねぇ。


8時21分。ブイガ沢のコル


似たような写真ばかりで恐縮です。でもこのような景色がずっと続いている証拠だと思ってください。


日本海を超えてはるばる佐渡島までやってきた甲斐がありました。前日のお花天国とは違う一面が素晴らしい。


海の上を飛んでいるような感覚に陥る。僕は鳥か。


時折急登がありますが、長くは続かないし、景色が素晴らしいので何の苦でもない。


両津港とは逆側の海。両側を海に挟まれたこんな稜線、日本中どこを探してもないのでは。


8時46分。真砂の峰。金北山が迫力ありすぎてかっこいひぃ。。


山頂には相変わらずものものしいレーダー機器類が立ち並んでいます。詳細は後程。


「佐渡アルプス」と名付けてもいいでしょこれは。文句は言わせない。


9時07分。イモリ平


地図には乗っていないけど、イモリ平には水場があるそうです。僕はドンデン山荘で2.5L汲んできたので、寄りませんでした。


イモリ平からは少し長めの急登です。この先にある天狗の休場というポイントでお昼休憩の予定です。


今日の青空に感謝しながら一歩一歩進みます。飛行機雲が青空を演出。


雪道をトラバースする難所もありますが、トレースとピンクテープがしっかりあるので問題ありません。


雪道を抜けて再び快適な稜線。変化に富んでいて飽きさせない佐渡島。


本日何度目か分からないカタクリロード。カタクリを抜けると…


9時47分。天狗の休場に到着しました。


少し早いですが、お昼休憩にします。今回は飛行機は使っていないからガスを持ってこれました。あったかいご飯を食べれると体力が一気に回復するね。


目の前に海を眺めながらのランチ。靴を脱いで少しだけお昼寝をして再出発です。


天狗の休場以降は、残雪期ルートと夏道ルートで通るところが違います。4月はまだ残雪期なので、直登することができます。


雪の反射によってとても視界が眩しいです。日焼け止めを厚く塗っておきました。


飛行機雲をよく見かける日でした。飛行機雲は絵になるから好きです。


ずっと直登していくわけではなくて、途中でピンクテープのある方に曲がる必要がありますので、見落とさないようにしてください。


ニリンソウとカタクリ。縦走ルートでもお花が所々咲いているから、疲れた体を癒してくれます。


何度目のカタクリロードだ。日差しのおかげでカタクリも元気になりました。


右奥に見える金北山。少しだけ近づいている気がします。


キクザキイチゲとカタクリ。


カタクリに励まされながら、急登を登っていきます。かなりペースはゆっくりめなので、ゆきんこ氏もまだ元気な模様。


再び分岐です。残雪期ルートへ向かいます。


佐渡トレッキング協議会が作ってくれたと思われるステップを使わせていただきます。ありがとうございます。


まだ2日前に作られたばかりだからしっかりしていました。


写真には写っていませんが、金北山が右手に大きく見えてきました。先ほどとは少し雰囲気が変わって、ラスボス感が出てきました。


金北山の東側斜面。実は、この写真に恐ろしいものが写っています。


少しだけアップします。お気づきでしょうか。


答えはこちら。斜度が60度はあると思われる雪壁の直登です。いくら雪解けが早い今年とはいえ、ここは避けては通れないポイントです。ここが唯一の心配な箇所です。


とりあえず雪壁はまだ先なので、歩を進めます。ピンクテープはあるものの、木枝が邪魔してよけて通るのに難儀しました。


11時47分。あやめ池。どこまでが池なのか、どこまでが凍ってるのかわからなかったから通るのが少し怖かった笑。


雪壁まであと少し。チキンな僕は少しずつ胸が高鳴り始めました。


この日は気温も高く、日差しも強めだったので、雪解け水が登山道を流れています。「雪壁崩れたりしないよな」という心配が大きくなります。


12時00分。来ました雪壁。もう逃げられない。


一応6本爪アイゼンは持ってきていたがゆきんこ氏に貸そうかと思ったが、いらないとのこと。女性はこういうとき強いのね。さくさく登っていきます。


お、おい、すげーな。。どんどん登っていくやんけ。写真を撮っていたらいつの間にかいなくなっていたので、いよいよ僕の番です。


一応ロープが垂れ下がっていますし、佐渡トレッキング協議会が作ってくれたステップもあるので安心です。安心ですが、、


振り返るとちびります。理想的な画角で写真を撮っている余裕などありませんでした。


登り切ったところでようやく写真。登ってきた斜面が見えないので、それほど急であることがうかがえると思います。いやー、怖かった。


難所を抜けたところで、いよいよ大詰め。まだ歩きづらい残雪が行く手を阻みますが、遠くに見えるピンクテープを信じて歩きます。


この雪渓が見えてきたらいよいよ金北山山頂は目と鼻の先。この雪渓を直登します。


実は雪壁を登り終えてから、この雪渓に到達するまで若干道に迷ってしまいました。雪渓の箇所だけピンクテープがなくて、直登すべきかどうかわからず引き返したり、トレッキング協議会に電話してルートを確認したりしていました笑。ここは雪渓を直登しますので、お間違え無いように!


両津港をバックに雪渓。まさにクライマックスです。


今日一日この景色を見せてくれた佐渡島に感謝。いよいよゴールです。


金北山山頂に見えていたおどろおどろしい建物が見えてきました。


12時52分。佐渡島最高峰である金北山(1,172m)登頂


山頂からは国仲平野を一望することが出来ます。


最後の1時間ぐらいは慣れない残雪登山で緊張の連続だがよく頑張ったと思うゆきんこ氏。というかよくついてきてくれたと思う。


このエロい景色が見られるなら何回でも佐渡島に来たい。山から見る海は、言葉にならないほどの快感がある。やっぱり島登山はやめられない。島旅ハイカーである茶人氏にはぜひ佐渡島をお勧めしたい。


さて、下山口である白雲台には14時過ぎにタクシーを呼んでいるので早々に下山を開始します。


さて、詳細についてもったいつけてきましたが、この下山ルートも実はなかなか面白いのです。ずっとこういう砂利道を進むことになるんですが、ここは防衛省管轄道路であるため、ここを歩くためには事前に届け出が必要になります。


金北山の山頂にあったものものしい建物は、実は日本海全域を監視する自衛隊のレーダーサイトの残骸なのです。2010年に隣の山(妙見山)に移されたという過去があります。


だから、金北山から白雲台に下山をしている間は、いったい何に使われているかよくわからない機器や建物が立ち並ぶ中を歩いていく事になります。


そしてこの砂利道が意外に長くてこたえるのです。ゆきんこ氏もちょっと集中力が切れ始めた模様。


ドラマや映画で見るようなあんなレーダー機器を間近で見ることが出来ます。怖いけど。


決められたルート以外は当然立入禁止です。立ち入った瞬間にレーダーで焼かれたりするんじゃないかビクビクしました。


あれが妙見山です。2010年以降はあれが新レーダーサイトのようです。


ひぃっ。。いったい何に使うんですか。。赤いポールと黄色いポールは何の意味があるんでしょうか。。早く下山させてください。。


ひぃっ。。怖がらせるためにわざとこんな色使いしてるんじゃないの。。


ちなみに防衛省への届け出は簡単です。僕は電話で届け出をしましたが、FAXでも可能です。ようやく白雲台が見えてきました。一安心です。


この門をくぐり終えたら、下山完了です。最後の防衛省管轄道路が1時間半ぐらいあって、少し疲れました。


白雲台で「こしひかり越後ビール」を購入。下山後のビールは悪魔的にうまい。


こちらが白雲台の売店です。予め呼んでいたタクシーの運ちゃんが笑顔で出迎えてくれました。


白雲台から30分程度で両津港に到着しましたが、そのまま温泉に立ち寄ってもらうことに。ちなみに両津港までは7,000円でした。ハイシーズンなら金北山ライナーバスがあるので安心ですよ。


立ち寄った温泉は佐渡島グリーンホテルの日帰り温泉500円。平日だったから僕一人しかいない貸し切り状態でした。露天風呂になっていて、目の前にはさっきまで歩いていた大佐渡山脈を見渡すことが出来ます。


温泉から上がったら再びタクシーで両津港まで。2日間お世話になった運ちゃんに別れを告げ、コインロッカーからスーツケースを回収してフェリーへ乗船します。


帰りのフェリーはジェットフォイルというフェリー。新潟港まで55分で到着することが出来ます。


お値段はカーフェリーの倍以上します。6,060円。まぁ1時間以内で着くわけだし、妥当かと思います。


17時40分。新潟港に到着しました。佐渡島への名残惜しさを感じる間もなく着いてしまった。


新潟港に着いたら今度はバスで新潟駅まで向かいます。


ターミナル1階にバスロータリーがあり、ちょうど新潟駅行のバスがありましたので乗ることが出来ました。約15分程度で新潟駅に到着。


腹が減りすぎて力が出なかったので、新潟駅前の餃子の王将に寄りました。


この脂っこくて身体に悪そうな餃子は登山後の身体に染み渡ります。実は餃子お代わりして2枚食べました。


このお店の自動ドアが面白くて、ドアの前に鉄板が敷かれていてその鉄板に乗ると体重の重みで自然に開く仕組みになっていました。入店前より入店後の方が0.2秒ぐらい早く開いた気がする。


帰りは新潟駅から東京駅まで新幹線で帰りました。18時56分出発。


サッポロビール大好きな僕としては、このビールを買わずにはいられなかった。「風味爽快ニシテ」。買ったはいいものの、半分ぐらい飲んで寝てしまいました。起きたら東京駅でしたので、眠気を引きずったまま、帰路へ着きました。

 

佐渡島初上陸となった今回の旅。
行きたいと思った最初のきっかけは、「島旅を毎年しているから」という理由でした。でも佐渡島に山ってあるのかなぁと調べるうちに魅力的な縦走ルートがあることを知りましたが、雪と天気の関係で毎年断念。

今年こそはと思っていると、暖冬の影響もあってチャンスが巡ってきてくれました。

1日目はお花を愛でるトレッキングができるし、太古の森を思わせるロックガーデンを味わい、きれいな山小屋に泊まる。

そして、2日目はアルプスを思わせる稜線と、島ならではの海。謎のレーダーサイトを間近で見れて防衛省管轄道路も通ることが出来ます。


ハイシーズンであれば人はたくさんいると思いますし、ライナーバスも運行していますから、安全に登山することもできると思います。テント装備を持っている方ならばドンデン山荘にはテントサイトもありますので、テント泊縦走も可能です。僕はまだ今年あまり山に登っていないからテントを背負って歩く体力が出来上がっていないので山荘泊にしました。

佐渡島の観光はあまりできなかったのですが、ぜひカンゾウは一度見てみたいと思っています。
そして春の縦走も良かったけど、秋の紅葉もよさそうだなぁと思いました。でも夏は暑くてとても登れないと思います。4月でも汗だくだったので。。

大佐渡縦走を検討している方の何かの参考になれば幸いです。
でも、一番は佐渡トレッキング協議会、ドンデン山荘に聞くのが一番良いと思います。

 

春の佐渡島縦走、おわり。